北海道や本州の山間部、四国の一部地域などは、熊の生息地です。
クマによる被害を未然に防止するよう、山に入る際や山沿いを歩く際には十分な注意が必要です。クマは広範囲に渡って移動すると言われています。その移動時に人の生活圏が含まれていることも少なくありません。
クマと出会わないために
出没情報を確認しましょう
山に入る前にはインターネットやテレビ、地元の人、観光協会などに聞くなどクマの出没情報に気を付けましょう。クマが活発に活動するのは早朝や夕方、雨の日です。またクマは川や沢を使って人里に降りてくることが多いです。近くで出没情報があった場合、不要な外出は控えましょう。
音を出しながら歩きましょう
単独での入山を避ける、ラジオなどを鳴らしながら歩く、熊鈴を付ける、ホイッスルを吹く、声を出したり手をたたくなどしたり、人がいることをクマに知らせましょう。熊撃退スプレーの携行もお勧めします。
クマのフンや足跡、木を引っ搔いた跡(爪痕)などを見つけたらすぐに引き返しましょう。シカの死骸などを見つけた場合も近くにクマがいる場合があります。
▲熊鈴・熊撃退スプレー
クマのフンや足跡、木を引っ搔いた跡(爪痕)などを見つけたらすぐに引き返しましょう。シカの死骸などを見つけた場合も近くにクマがいる場合があります。
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▲クマのフン
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▲クマの足跡
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▲ヒグマの爪あと
ごみは必ず持ち帰りましょう
においの強い物はクマを引き寄せる場合があります。クマの生息地やその付近では残飯や空き缶などのごみは残さないようにしましょう。
もしクマに遭遇したら
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慌てない、騒がない
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物を投げたりしない
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走って逃げたりしない。
(逃げるものを追う習性があります) -
背中を向けず、クマから目を離さないように静かに後退しながらクマから遠ざかる。
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クマ撃退スプレーを使う
(ホルスターに装着しておくことを推奨) -
襲ってきたら致命傷とならないように地面にうつぶせになって、顔、首、腹などの急所を守る。
クマについて
日本にはヒグマとツキノワグマが生息し、日本の国土の約4割に生息していると言われています。聴覚・嗅覚、そして運動能力に優れ、時速40km以上で走ることができるので、人が走っても逃げ切れるものではありません。地域や天候によって変わりますが、12月~3月まで冬眠すると言われています。どちらも山菜や木の実、蜂蜜、昆虫などを好む雑食性です。
また九州では50年ほど前から生息は確認されていないため、絶滅したと言われています。
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ツキノワグマ
ツキノワグマは日本の本州と四国に生息するクマで、体長は110~150cm、体重はオスで80kg~120kg程度と言われています(体重は季節で大きく変動しますがオスのほうがメスよりも大きくなります)。体色は黒。三日月の形をした白い毛が首の部分にあるのが特徴です。基本的には臆病と言われていますが、空腹時や驚いたりした時は凶暴になると言われています。
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ヒグマ
ヒグマは国内では北海道のみに生息するクマで、陸棲哺乳類で最大種の動物です。体長は200~230cm、体重は150kg~250kg程度と言われます(体重は季節で大きく変動しますがオスのほうがメスよりも大きくなります)。体色は茶色。肩の筋肉がコブのように盛り上がっているのが特徴です。またツキノワグマよりも凶暴性が高いと言われています。